小型の電子機器を買うと、ACアダブター(電源器)がついているものが多いですね。
機器本体は小さいのにこれが意外にでかい。そのうえACタップコンセントに付けると非常に邪魔です。さらに本体は壊れてもACアダプターはつい取っておきたくなる。
電子回路に興味のある方なら無用なACアダブターがいくつもあることでしょう。
電子キットなどに利用したいと考えるのも自然の流れです。
そこで意外に問題の多いACアダブターについて調べて見ましょう。
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ACアダブターには右のようなラベルがあります。
入力電圧[AC100V]はAC100Vにつなげということですね。
出力電圧[DC9V 500mA]は直流9Vで500mAまでOK!と思いたいが、これが全く違います。 |
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これほど正しくない表示はACアダブター以外にあまり知りません。
先のACアダブターの出力を電圧計で測ってみると、なんと「15.4V」もありました。9Vと信じて使うと電子回路を壊してしまいます。
実はこの意味は、「500mA流してもDC9V以上の電圧があります」ということ
なのです。細かく測ってみました。
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| 0mA |
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15.4V |
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400mA |
→ |
9.9V |
| 100mA |
→ |
13.1V |
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500mA |
→ |
9.3V |
| 200mA |
→ |
11.6V |
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1000mA |
→ |
5.8V |
| 300mA |
→ |
10.7V |
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2100mA |
→ |
0.0V |
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本当は500mA以上流してはいけないのですが、焼損を覚悟して、1Aで5.8V、
さらに短絡させてみると、2.1Aまで流れました。危険です。燃えそうです。
物によっては、ヒューズが内蔵されているものもあるので、それならヒューズが切れていたでしょう。ACアダブターは大抵分解できないので捨てるしかありません。
そして、500mAで9.3V。ちゃんと9V以上と思いきやオシロスコープという
機械で波形を見てみると、8V〜10Vでゆらゆらと変化しています。このゆらゆらは
AC100Vが60Hzなので、その倍の120Hzで変化しているのです。
9.3Vとは、8V〜10Vを平均した値だったのです。
電流によって電圧が変わるので、大は小を兼ねません。さらに、このような特性は、
各ACアダブターでまちまちなので、個別に調べるしかありません。ACアダブターを調べて、つなぐ電子回路を調べて、大丈夫か考えて・・・。大変な手間ですね。
メーカーはこれらを考慮してACアダブターを付属していますから、たとえ出力電圧が
同じようなものでも、安易に他の物を流用するのは良くありません。やはり、付属のACアダブターを使うのが安心です。
多くの電子キットは、安定した電圧の電源を使用することを前提にしています。電源の実験でなければ、多少高価でも電池や安定化電源を使いましょう。
たぶん、最大の目的は耐久テストではなく、安定して動作させることでしょうから・・。 |